H25年サンマ漁の予測第一報-日記-まぐろぐ
H25年サンマ漁の予測第一報-日記
"今年のサンマ漁は良さそうだ
漁師共は「大漁貧乏」となるか?
買って食うには値が張るか
いずれにしても昨漁期よりは期待できる"
レポート三年目の予測として、
明らかに昨漁期とは「漁海況」が違う。
「さんまサイクル」と称してその重要性を。
もって「陸船頭」の駆引きを草します。
次いで、北の漁師の流儀として、
かつてサンマ漁で使われた「親船頭」のサンマの獲り方を、
聞き語りとして紹介します。
☆ サンマ漁:北海道で初水揚げ 不漁の昨年を上回る
- 07月10日 釧路発-「毎日.jp」・近藤卓資記者
今年のサンマ漁のトップを切って、
道東沖の流し網漁(10トン未満船)が解禁となり、
9日早朝、
道東各地の港で体長30センチほどのサンマが初水揚げされた。
釧路港では、16隻で約5.2トンを水揚げした。
140〜150グラムが中心で、
"特売のサンマの大きさだ-北の漁師の流儀"
1キロ当たりの最高値は6600円。
不漁だった昨年を上回ったことに市場関係者は安堵(あんど)し、
「例年より3?4割高めだが鮮度がいい」と話した。
引用 毎日.jp
☆ H25サンマ漁海況見通し- サンマ流し網漁船・H25年7月
「釧路水産試験場」
- 北上する黒潮からの張り出す暖水(表面水温 15℃)は、
襟裳岬東沖付近にあり、
道東沖は昨年よりも3〜4℃高くなっている。
- サンマの漁場水温にあたる
適水13℃前後の水温帯の位置(緯度)は極端に北偏しており、
すでに道東沖合数十海里に達している。
また、水温10℃等温線は、
道東沿岸寄りに色丹島北端まで達して、
それより東沖へ蛇行している。
- 調査船北辰丸の漁獲状況からは(図2)、
三陸沿岸及び沖合を北上するサンマの分布量は
少ないと考えられる。
道東沖の表面水温の状況から初期の漁場は、
沿岸に形成されるであろう。
※その後、南からの暖水の張り出しが北東へ進展し
漁場は道東沿岸により近づくと予想される-北の漁師の流儀。
☆ 気になる「カツオ船情報」
○小売市場での「魚屋の耳情報」
- "オーイ鰹が見えないなあー、鰹が小せぇなあー"、
"気仙沼か房州の勝浦なのか"、
"あまり活きがよくねぇなー"など、
聞いてまわる。
- カツオが並ばねぇときは沖で道中が長い。
水揚げ地を尋ねるのは漁場の海区を、
鮮度を見るのは釣りもの、旋網のさかなか分る。
カツオの肌の擦れぐあいでどっちか判定。
旋網のものは一見活きが下がっても刺身にすれば、
釣りのカツオより旨いとよく聞く。
沖ではまれに鰹船が操業しているところへ来て、
旋網船が網を投網して囲み、
「釣り終わったら網から抜けてくれ」と。
※一本釣りはその群れの2〜3割しか釣れない-満船しても。
○水産庁の「常磐・三陸沖カツオ長期来遊資源動向予測
(6月〜11月)」-水産総合研究センターの発表
・常磐・三陸沖における平成25度のカツオ来遊資源量について、
水産総合研究センターに検討を依頼した結果を踏まえ、
昨年の水準を上回り、過去10年平均値をやや上回ると予測した。
・5月上旬から6月上旬までの竿釣りCPUEと、
6月以降の常磐・三陸沖のCPUEに
有意な相関関係が見られることから、
この関係を用いて本年の常磐・三陸沖の6月以降の、
来遊資源動向について予測を行ったところ、
「昨年の水準を上回り、過去10年の平均値をやや上回る」と。
注 CPU 1日1隻あたりの漁獲量
★ 9〜10月にかけて盛漁期=黒潮・その支流の張り出し
「サンマ漁の予測」-北の漁師の流儀
- 黒潮などの流勢が収まらなければ、
サンマの群れは南下できず昨年、一昨年と
同じ漁況となりうる。
- 「潮流」を読む沖での船頭
水試・水研・各調査船当局であっても、
その「想像力」には及ばない。
全く漁撈長のスキルであり、独壇場なり。
各当局など雲泥の差というべきもの。
南下をはばむことによって北海道、三陸各漁港は、
活況を呈すこととなります。
- 東京以西のサンマ好きの人達は、
高いそれを食うことになる。
釧路・根室【日帰り生】サンマ
[どさんこファクトリー北海道]-"北海道道東産生サンマ"
初秋刀魚が賞味したければこの店・三陸沖が盛漁期
http://item.rakuten.co.jp/dosanko-factory/c/0000000116/
"大漁貧乏"で漁師共はそのお陰がない。
どさんこファクトリー北海道-13尾・2,980円
※いずれも盆過ぎまで大型船出漁までお待ち下さい。
- 魚体の大きさは、大型魚(体長 28cm 以上)主体であるが、
小型魚がかなり混じると見込まれる。
☆ 魚・さかな・肴-"さんまサイクル→魚サイクル"
- ニシン漁に沸いた江戸、明治の時代、
イワシ漁で賑わった江戸末期。
これに匹敵するのがかつてのサンマ棒受網漁。
これらの漁は「農本時代」の肥料として、
「家の前の前沖漁」-時季に来る毎年繰りかえす、
自然の恵みともいえる当てになる漁撈・漁業だった。
- さんまサイクル-裾野が広い
鮮魚として人が食べる、
養殖漁業のウナギ・ハマチなどの飼料、
漁船漁業の浮縄の「鮪延縄」はいうに及ばず、
「鮭延縄」・底縄の「鱈延縄」など、
タコ籠漁の餌やキンメ「立縄」まで数多い。
大間のまぐろ曳縄の疑似餌。
餌として保ちがいいのでこれ。
イワシは柔らかいのでそうはイカのキンタマ。
また、サンマは日本全国どこでも食べる国民食だ。
「南部の鼻曲がり」には所違えば箸をつけない。
☆ 聞き語り・親船頭のサンマ漁-「○○学校」
- 「名船頭」・その名字を執って○○学校といわれた。
彼はこういっている。
「俺は、まあ、どういうわけだか漁もあったども、
乗組員には好かれた」
「漁する船頭は人使いが上手だ」と。
方程式があると世間ではいう。
- サンマを見つけるには「魚道」ってのがある。
魚道を知るには、
"水温・水速・潮流・風力・鳥の動き"、
これらが合致して決まるんだ。
これを覚えるまで7年から10年かかった。
中層水温が分りにくくて、
その魚その魚について何度でいるって判断した。
鳥は結構役に立った。鳥が降りるその下に魚がいる。
◎魚の移動する速さは、何も怖いものを見ないで移動するときは、
俺の経験では、サンマ、イワシ、小サバは、
時速2海里から3海里(3.2kmから4.8km)だ。
そのスピードに合わせていれば、
いつまでも、待っていても獲れる。
-"サンマ漁の「潮(登・のぼ)せ」"
浮魚の漁では"水速の速いとこは群れが薄い"という。
サンマは潮に弱い、風には強い。
冬口、季節風の吹くときなんかは、
ものすごい数のそれが風上に向って跳ぶんだ。
ビンビン跳ぶよ、そうしたらそこは、
「ああこれは潮が速いんだ」と読む。
- それに魚は一人では見つけられない。
乗組員が一丸となって探すんだ-"サンマの跳ね"。
サンマ漁は船頭はゆるぐないが、若い衆は楽。
今の時代、船主はサンマ商売が一番利益が上がるだろう。
日本の漁業の一番商売だ。
はるか昔の○○学校の話。
まぐろぐ
H25 2013-08-03 0600